家族も赤ちゃんも辛い症状の緩和に
全く症状がでない子もいますが、赤ちゃんや小さなお子さんを抱えているご家庭では、夜中に訳もなく泣かれたり、機嫌を悪くしてぐずったっり、泣け叫ぶ癇癪で悩むケースが少なくありません。
鍼灸治療などの東洋医学の世界では、こうした小児の症状を疳虫(かんむし・かんのむし)と呼び、施術の対象となっています。
赤ちゃんに鍼を刺すのかと驚かれる方もいらっしゃるかもしれませんが、日本においてもかんむしの鍼灸治療の歴史は古く、江戸時代から行われてきたといわれています。
地域差もありますが、関西エリアでは今でもかんむしの鍼灸治療が親しまれているほどです。
泣き叫ぶ我が子に眠ることもできず、おろおろしたり、近所迷惑にならないよう扉や窓を閉ざしたりせず、改善の道を探ってみましょう。
どんな症状なの?
かんむしの症状は生後5ヶ月頃から始まるケースが多いですが、個人差があります。
2歳頃に始まるイヤイヤ期に癇癪がエスカレートしたり、弟や妹が生まれたことで不安を覚えて引き起こされたり、幼稚園の入園や小学校の入学など環境の変化によって起こることも少なくありません。
原因として共通しているのは、不安や恐怖などの精神的な面が強く影響することです。
夜泣きや癇癪のほか、言うことを聞かない、身体をのけぞらせて泣く、床にひっくりかえって足をじたばたさせる、頭を床や壁に打ちつけるなどがしばしば起こる場合もかんむしの症状といえるでしょう。
小児でも安心の鍼灸
かんむしを鍼で改善するというと、赤ちゃんに鍼を刺すのは無理、痛そう、泣いて大騒ぎしそうと不安になる方も多いことでしょう。
ですが、小児鍼は大人向けの鍼とは異なり、刺すタイプではなく、軽く皮膚に当てたり、摩擦が起こる程度です。
鍼を刺すことはないのでとても衛生的ですし、お肌や身体への負担になることがないので安心して受けられます。
軽い摩擦を通じてツボを刺激して精神的な安定や、自律神経などを整えることが目的です。
鍼灸院の中にはファミリー鍼灸のように、赤ちゃんから高齢者まで対応しているところも少なくありません。
赤ちゃんの施術をしてもらいつつ、ママの疲労やストレス緩和など自律神経を整える鍼灸を通じて親子で健康サポートを受けることができます。
世代も問わず、男女問わず、安心して受けられる施術なので、パパもおじいちゃんやおばあちゃんも、それぞれの目的に合わせた安心の施術を受けに行ってみましょう。